スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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2023年

スッタニパータ 武器を執ること948の解説

948 世間における諸々の欲望を超え、また克服(こくふく)しがたい執着を超えた人は、流されず、束縛されず、悲しむことなく、思いこがれることもない。

 

 

自らの人間的思考の運動(快⇔不快)を制し、世間における諸々の人間的思考の運動(快⇔不快)による欲望を超え、また克服(こくふく)しがたい両極端を得ようとする執着を超えた人は、運動に流されず、束縛されず、悲しむことなく、思いこがれることもない。このようにあるがままに世の中を観るものである。

スッタニパータ 武器を執ること947の解説

947 かれは智者であり、ヴェーダの達人である。かれは理法を知りおわって、依りかかることがない。かれは世間において正しくふるまい、世の中で何びとをも羨(うらや)むことがない。

 

 

 

中道を究め、真理を究め尽くしたかれは智者であり、修行の達人である。かれは理法を知りおわって、人間的思考の運動(快⇔不快)に依りかかることがない。かれは世間において正しくふるまい、世の中で何びとをも羨(うらや)むことがない。

スッタニパータ 武器を執ること946の解説

946 バラモンである聖者は、真実から離れることなく、陸地(安らぎ)に立っている。かれは一切を捨て去って、「安らかになった人」と呼ばれる。

 

 

修行者である聖者は、人間的思考の運動(快⇔不快)を制し、中道を歩み真実から離れることなく、陸地(安らぎ)に立っている。かれは一切の人間的思考の運動(快⇔不快)を捨て去って、「安らかになった人」と呼ばれる。

スッタニパータ 武器を執ること945の解説

945 わたくしは、(牽引する者のことを)遁欲、ものすごい激流と呼び、吸い込む欲求と呼び、はからい、捕捉(ほそく)と呼び、超(こ)えがたい欲望の汚泥(おでい)であるともいう。

 

 

わたくしは、両極端の思考へ牽引する者のことを遁欲、ものすごい激流と呼び、吸い込む欲求と呼び、それらを得るためのはからい、捕捉(ほそく)と呼び、超(こ)えがたい欲望の汚泥(おでい)であるともいう。修行者はそれらを回避し、中道を歩む者である。

 

スッタニパータ 武器を執ること944の解説

944 古いものを喜んではならない。また新しいものに魅惑(みわく)されてはならない。滅びゆくものを悲しんではならない。牽引(けんいん)する者〔妄執)にとらわれてはならない。

 

 

人間的思考の運動(新しい⇔古い)である古いものを喜んではならない。また新しいものに魅惑(みわく)されてはならない。中道を究め無常を感じる事に努め、滅びゆくものを悲しんではならない。両極端へ牽引(けんいん)する〔妄執)にとらわれてはならない。

スッタニパータ 武器を執ること943の解説

943 虚言(うそ)をつくように誘(ひ)き込まれるな。美しいすがたに愛着を起こすな。また慢心を知りつくしてなくすようにせよ。粗暴になることなく、ふるまえ。

 

 

思考の運動である快を得るために虚言(うそ)をつくように誘(ひ)き込まれるな。思考の運動である美しいすがたに愛着を起こすな。また何かを得たとしても慢心を知りつくしてなくすようにせよ。不快に耐え粗暴になることなく、ふるまえ。このように修行者は中道を心がけるものである。

スッタニパータ 武器を執ること942の解説

942 安らぎを心がける人は、眠りとものぐさとふさぎこむ心とにうち勝て。怠惰(たいだ)を宿らせてはならぬ。高慢な態度をとるな。

 

 

安らぎを心がける人は、常に自らの人間的思考の運動(快⇔不快)のよる反応の仕方によく気をつけ、眠りとものぐさとふさぎこむ心とにうち勝て。反応を見る事に怠惰(たいだ)を宿らせてはならぬ。それができたとしても高慢な態度をとるな。

スッタニパータ 武器を執ること941の解説

941 聖者は誠実であれ。傲慢(ごうまん)でなく、詐(いつわり)りなく、悪口を言わず、怒ることなく、邪(よこし)まな貪りと慳(ものおし)みとを超(こ)えよ。

 

 

聖者は常に中道であれ。自らの人間的思考の運動(快⇔不快)を制し、傲慢(ごうまん)でなく、詐(いつわり)りなく、悪口を言わず、怒ることなく、邪(よこし)まな貪りと慳(ものおし)みとを超(こ)えよ。

 

スッタニパータ 武器を執ること940の解説

940 そこで次に実践のしかたが順次に述べられる。ー世間における諸々の束縛(そくばく)の絆(きずな)にほだされてはならない。諸々の欲望を究(きわ)めつくして、自己の安らぎを学べ。

 

 

そこで次に実践のしかたが順次に述べられる。ー世間における諸々の人間的思考の運動(快⇔不快)による束縛(そくばく)の絆(きずな)にほだされてはならない。諸々の欲望=思考の運動による癖を究(きわ)めつくして、自己の安らぎを学べ。

スッタニパータ 武器を執ること939の解説

939 この(煩悩の)矢に貫かれた者は、あらゆる方角をかけめぐる。この矢を引き抜いたならば、(あちこちを)駆(か)けめぐることもなく、沈むこともない。

 

 

この人間的思考の運動(快⇔不快)がもたらす煩悩の矢に貫かれた者は、あらゆる方角をかけめぐる。自らの人間的思考の運動(快⇔不快)を制し、この矢を引き抜いたならば、(あちこちを)駆(か)けめぐることもなく、沈むこともない。