スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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2020年

スッタニパータ 迅速931の解説

931 虚言をなすことなかれ。知りながら詐(いつわ)りをしないようにせよ。また生活に関しても、知識に関しても、戒律や道徳に関しても、自分が他人よりもすぐれていると想ってはならない。

 

 

虚言をなすことなかれ。知りながら詐(いつわ)りをしないようにせよ。それらの行いは、人間的思考の運動(好き⇔嫌い)に基づいた貪りから起こるものである。また生活に関しても、知識に関しても、戒律や道徳に関しても、自分が他人よりもすぐれていると想ってはならない。それら比較対象も人間的思考の運動(優⇔劣)から来るのである。それらを制して、四智に目覚めるべきである。

スッタニパータ 迅速930の解説

930 また修行者は高慢であってはならない。また(自分の利益を得るために)遠回しに策したことばを語ってはならない。傲慢(ごうまん)であってはならない。不和をもたらす言辞を語ってはならない。

 

 

 

また修行者は、自らの思考の運動を制し、人と比較する感情を制し、高慢であってはならない。また自分の貪りを手放す事に努め、利益を得るために遠回しに策したことばを語ってはならない。比較する感情を手放し、傲慢(ごうまん)であってはならない。常に、運動に気をつけ、自らの感情を制して、不和をもたらす言辞を語ってはならない。

スッタニパータ 迅速929の解説

929 修行者は、売買に従事してはならない。決して誹謗(ひぼう)をしてはならない。また村の人々と親しく交わってはならない。利益を求めて人々に話しかけてはならない。

 

 

修行者は、自らの思考の運動を制することに努め、売買に従事してはならない。常に自らの思考の運動を制して、決して誹謗(ひぼう)をしてはならない。思考を制することによって厭離に至り、村の人々と親しく交わってはならない。貪りの対象を手放す事に努め、利益を求めて人々に話しかけてはならない。

スッタニパータ 迅速928の解説

928 修行者は、非難されても、くよくよしてはならない。称讃されても、高ぶってはならない。貪欲(とんよく)と慳(ものおし)みと怒りと悪口とを除き去れ。

 

 

 

 

修行者は、非難されても、人間的思考の運動(喜⇔悲)を制して、くよくよしてはならない。称讃されても、人間的思考の運動(喜⇔悲)を制して、高ぶってはならない。思考の運動によって何かを得ようとする貪欲(とんよく)と得たものを離さない慳(ものおし)みと得られない怒りと得られた者に対する悪口とを除き去れ。

スッタニパータ 迅速927の解説

927 わが徒は、アタルヴァ・ヴェーダの呪法(じゅほう)と夢占(ゆめうらない)いと相(そう)の占いと星占いとを行ってはならない。鳥獣の声を占ったり、懐妊術(かいにんじゅつ)や医術を行ったりしてはならぬ。

 

 

わが徒は、あるがままに現象を観察することを怠ることなく行い、アタルヴァ・ヴェーダの呪法(じゅほう)と夢占(ゆめうらない)いと相(そう)の占いと星占いとを行ってはならない。鳥獣の声を占ったり、懐妊術(かいにんじゅつ)や医術を行ったりして現象を変えようとしてはならぬ。

スッタニパータ 迅速926の解説

926 多く眠ってはならぬ。熱心に努め、目ざめているべきである。ものぐさ(面倒くさがること)と偽(いつわり)りと談笑と遊戯と淫欲の交わりと装飾とを捨てよ。

 

 

 

多く眠ってはならぬ。熱心に自らの運動を制することに努め、よく心の動きに集中して目ざめているべきである。心を見張ることに対して面倒くさがることを慎み、修行とは関係のない偽(いつわり)りと談笑と遊戯と淫欲の交わりと装飾とを掴むことなく捨てよ。

スッタニパータ 迅速925の解説

925 こころを安定させよ。うろついてはならない。後で後悔するようなことをやめよ。怠(なま)けてはならぬ。そうして修行者は閑静(かんせい)な座所・臥所(がしょ)(寝る場所)に住まうべきである。

 

 

 

人間的思考の運動(快⇔不快)を制して、こころを安定させよ。両極端に、心がうろついてはならない。両極端を貪り求めて後で後悔するようなことをやめよ。自らの運動を制することを怠(なま)けてはならぬ。そうして修行者は俗世間の営みを離れて閑静(かんせい)な座所・臥所(がしょ)(寝る場所)に住まうべきである。

スッタニパータ 迅速924の解説

924 食物や飲料や硬(かた)い食べものや衣服を得ても、貯蔵してはならない。またそれらが得られないからとて心配してはならない。

 

 

食物や飲料や硬(かた)い食べものや衣服を得ても、より多くを求めて貯蔵してはならない。またそれらが得られないからとて人間的思考の運動(安心⇔心配)を立ち上げることなく、心配してはならない。常に修行者は、自らの心の動きによく気をつけ、運動に流されることなく、心を保つのである。

スッタニパータ 迅速923の解説

923 苦痛を感じることがあっても、修行者は決して悲観してはならない。生存を貪り求めてはならない。恐ろしいものに出会っても、慄(ふる)えてはならない。

 

 

現象が現れ、苦痛を感じることがあっても、修行者は決して心が運動することなく、悲観してはならない。状況を取り戻すべく生存を貪り求めてはならない。恐ろしいものに出会っても、心の運動を制して寂静を保ち慄(ふる)えてはならない。このようにいかなる時も修行者は、自らの心をコントロールせよ。

スッタニパータ 迅速922の解説

921 〔質問者いわく〕、「眼を開いた人は、みずから体験したことがら、危難の克服、を説いてくださいました。ねがわくは、正しい道を説いてください。戒律規定や、精神安定の法をも説いてください。」

 

 

 

922 〔師いわく〕、「眼で視ることを貪(むさぼ)ってはならない。卑俗な話から耳を遠ざけよ。味に耽溺(たんでき)してはならない。世間における何ものをも、わがものであるとみなして固執してはならない。

 

 

〔師いわく〕、「眼で視ることによる人間的思考の運動(美しい⇔醜い)を貪(むさぼ)ってはならない。耳から聞こえる音あるいは声に対しての人間的思考の運動(快⇔不快)を制し、心を動かすような話から耳を遠ざけよ。舌から入る情報による味による人間的思考の運動(美味しい⇔不味い)を制して、味に耽溺(たんでき)してはならない。世間における何ものをも、快を求めることなく、わがものであるとみなして固執してはならない。