776 この世の人々が、諸々の生存に対する妄執にとらわれ、ふるえているのを、わたしは見る。下劣な人々は、種々の生存に対する妄執を離れないで、死に直面して泣く。
世の人々は、現在の生存状態を望んで、あるいは掴んだものを離そうとしないが、この世は変化があり、あるいは無常であるので、必ず手放すときは訪れる。それは、どんなに輝かしい生存状態でも、いかに手放したくない生存状態でも同じである。それを知って、聖者は、何かを掴むこと、あるいは離さないことは苦であるという事を知って、この世の無常を感じて、掴むことなく、あるがままに世の中を遍歴し、遂には安穏を観たのである。
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