スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ 並ぶ応答ー小篇886の解説

スッタニパータ 並ぶ応答ー小篇886の解説

886 世の中には、多くの異なった真理が永久に存在しているのではない。ただ永久のものだと想像しているだけである。かれらは、諸々の偏見にもとづいて思索考究を行って、「(わが説は)真理である」「(他人の説は)虚妄である」と二つのことを説いているのである。

 

 

 

実に人間的思考の運動は二元の運動をおこなっている。すなわち、「わが説は真理である」⇔「他人の説は虚妄である」と二つのことである。そして、あるときは、真理に見え、あるときは虚妄に見えるような運動を繰り返すのである。人間的思考であるから必ず反対の現象が現れる。そのおのおのが執着している真理は永久のものだと信じているが、人間的思考の運動を制止しない限り運動をするので、それは想像しているだけに過ぎず、運動をしたときに反対のものが現れ苦を生じるのである。それを知って修行者は自らの見方に固執することなく、人間的思考の運動を止めて、苦集滅道を歩み彼の岸へ到達せよ。

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