スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ 並ぶ応答ー小篇892の解説

スッタニパータ 並ぶ応答ー小篇892の解説

892 ここ〈わが説〉にのみ清浄があると説き、他の諸々の教えには清浄がないと言う。このように一般の諸々の異説の徒はさまざまに執着し、かの自分の道を堅(かた)くたもって論ずる。

 

 

 

人間的思考の運動が止まっていない状態では、このような思考の運動をすると知れ。この運動をしている人間は、その説が事実であったとしても、人間的思考の運動なのである。わが説にのみ清浄があると説き、他の諸々の教えには清浄がないと言う思考の運動をする。このように一般の諸々の異説の徒はさまざまな自らの考えに執着し、かの自分の道を堅(かた)くたもって論ずる。自らの考えに執着をすることも人間的思考であり、他を排除しようとする思考もまた人間的思考なのである。それを知って修行者は、自らの運動を止めることに常に気をつけ、荒波を立ててなはならない。他を排除したところで、清浄が得られるわけではない。また、自らの考えを押しつけたところで清浄が得られるわけではない。その思考の運動から離れて、中道を歩むもの、彼こそは彼の岸へ到達する人なのである。

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