873 「どのように修行した者によって、形態が消滅するのですか?楽と苦はいかにして消滅するのですか?どのように消滅するのか、その消滅するありさまを、わたくしに説いてください。わたくしはそれを知りたいものです。ーわたくしはこのように考えました。」
874 「ありのままに想う者でもなく、誤って想う者でもなく、想いなき者でもなく、想いを消滅した者でもない。ーこのように理解した者の形態は消滅する。けだしひろがりの意識は、想いにもとづいて起るからである。」
形態が消滅する、それは解脱である。この感覚器官すなわち眼、耳、鼻、舌、身体、意識から入る情報に対して人間的思考の想いすなわち分けてはいけないと言うことである。この情報を分けると、欲しいと想い執着をする。また、間違えて感受してごまかすわけでもない。その入った情報に対して何も想わないと言う事でもない。さらに想いを消滅したいと強く想う(離欲)でもない。この感受したものに対して気をつけることなのである。気をつけて分けないように制する。この想いを制したときに生まれて来る素因は無くなっていくのである。聖者はこの人間的思考を制し、智慧を獲得して遂には解脱するのである。
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