869 「快と不快とは何にもとづいて起るのですか?また何がないときにこれらのものが現われないのですか?また生起と消滅ということの意義と、それの起るもととなっているものを、われに語ってください。」
870 「快と不快とは、感官による接触にもとづいて起る。感官による接触が存在しないときには、これらのものも起らない。生起と消滅ということの意義と、それの起るもととなっているもの(感官による接触)を、われは汝に告げる。」
快と不快とは、人間の肉体および意識による感官による接触にもとづいて起る。肉体から離れて感官による接触が存在しないときには、これらのものも起らない。生起と消滅ということの意義すなわち人間的思考の運動によって生起⇔消滅の運動が起こること、それの起るもととなっているもの感官による接触を、われは汝に告げる。この感覚的感受による人間的思考の運動(快⇔不快)を制したとき、そのもととなる肉体にも入らなくなるのである。そうしてかの聖者は、ニルヴァーナへと達する。
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