スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ 武器を執ること937の解説

スッタニパータ 武器を執ること937の解説

937 世界はどこも堅実(けんじつ)ではない。どの方角でもすべて動揺している。わたくしは自分のよるべき住所を求めていたのであるが、すでに(死や苦しみなどに)とりつかれていないところを見つけなかった。

 

 

世界はどこを見ても、人間的思考の運動に満ちあふれている。そして、その運動にもとづいて執着をして動揺しているのである。わたくしは自分のよるべき住所を求めていたのであるが、すでに死や苦しみなどにとりつかれていないところを見つけなかった。人は、死してなお、執着をやむことなく、その念がそれぞれの土地に付着しているのである。人間的思考によって分けて、自らが快、すなわち欲しい思ったものを人は追い求めて執着をする。しかしながら、この世は無常であり変化する世の中であるから、それは苦なのである。死してなおもわからぬ人間がいかに多いことか。それを知って修行者は、自らの人間的思考の運動に打ち克ち、自らを制して、遂には彼の岸へ到達するのである。

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