スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ 悪意についての八つの詩句781の解説

スッタニパータ 悪意についての八つの詩句781の解説

781 欲にひかれ、好みにとらわれている人は、どうして自分の偏見を超えることができるだろうか。かれは、みずから完全であると思いなしている。かれは知るにまかせて語るであろう。

 

 

 

人間は人間的思考すなわち、好き、嫌いに分ける思考により、欲にひかれ、好みにとらわれている。そのような人間は、自らの偏った見方を変えることができない。かれは、自らの好みにもとづいた見方が完璧だと思い込んでいるからである。かれは、自らの好みを追求し自慢げに語るであろう。しかし、自らの好みを持った時点で、それは人間的思考なのである。人間は、人間的思考によりすぐに2つに分ける。好きなもの、嫌いなものである。そして、好きなものを追求していく、そして嫌いなものは排除しようとする。好きなものしか見ていないのである。そして、嫌いなもののうちにあることがらを見落とす。そして、だんだん視野が狭くなっているのである。修行者は、それを知って、この二元に分ける思考を止め、偏った見方をしてはならない。全体の一部分しか見ないようでは、全体を掴むことはできないからである。その分けない心で全てを見通し遂には、大円境地のように鏡に映し出されたかの如く全てを知りつくせ。

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