夢の中で会った人でも、目がさめたならば、もはやかれを見ることができない。それと同じく、愛した人でも死んでこの世を去ったならば、もはや再び見ることができない。故に再び追い求めて輪廻の渦に巻き込まれてはならない。
人はこの世で愛する人と会ったならば、永遠に一緒に射たいと望み、離れたくないと想う。しかしながら、この世は無常であるので、ひとたび出会った相手は必ず生別、死別を免れない。その道理を知ったならば、修行者は、あるがままにそれを知って、求めることなく、追いかける事もなく、世の中を遍歴し遂には安穏を観たのである。
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