スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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人間が求める両極端への欲望

人間が求める両極端への欲望

人間的思考の運動(快⇔不快)である両極端(快⇔不快)の思考によって分けたものを得ようと望んでいる人が、その好きなものを得たならば、かれは実に人間の欲するものを得て、心に喜ぶ。もしも、それを得ることができなければ、かれは矢に射られたかのように苦しむ。

足で足で蛇の頭を踏まないようにするのと同様に、よく自らの人間的思考の運動(快⇔不快)によく気をつけて諸々の欲望を回避する人は、この世で執着をのり超える。

ひとが、田畑、宅地、黄金、牛馬、奴婢(ぬひ)、僱人(やといにん)、婦女、親族、その他いろいろの欲望を貪り求めると、無力のように見えるもの諸々の煩悩がかれにうち勝ち危い災難がかれをふみにじる。失われるものを掴もうとする想いによって苦しみがかれにつき従う。あたかも壊(やぶ)れた船に水が浸入するように。

それ故に、人は常に自らの人間的思考の運動(快⇔不快)によく気をつけていて、諸々の欲望を回避せよ。船のたまり水を汲み出すように、それらの欲望を捨て去って、激しい流れを渡り、すべてを手放し、彼の岸へ到達せよ。

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