1122 「四方と思惟(しい)と上と下と、これらの十方の世界において、あなたに見られず聞かれず考えられずまた識(し)られないなにものもありません。どうか理法を説いてください。それをわたくしは知りたいのです、ーこの世において生と老衰とを捨て去ることを。」
1123 師(ブッダ)は答えた、「ピンギヤよ。ひとびとは妄執に陥って苦悩を生じ、老いに襲われているのを、そなたは見ているのだから、それ故に、ピンギヤよ、そなたは怠ることなくはげみ、妄執を捨てて、再び迷いの生存にもどらないようにせよ。」
師(ブッダ)は答えた、「ピンギヤよ。ひとびとは自らの人間的思考の運動(快⇔不快)によって妄執に陥って苦悩を生じ、老いに襲われているのを、そなたは見ているのだから、それ故に、ピンギヤよ、そなたは怠ることなく自らの人間的思考の運動(快⇔不快)を制し、はげみ、妄執を捨てて、再び迷いの生存にもどらないようにせよ。」世の人々は、運動による希望と妄執によって、この無常の世に生まれるのだから。
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