855 平静であって、常によく気をつけていて、世間において(他人と自分と)等しいとは思わない。また自分が勝(すぐ)れているとも思わないし、また劣(おと)っているとも思わない。かれには煩悩(ぼんのう)の燃え盛(さか)ることがない。
修行者とは、常に自らの人間的思考の運動(快⇔不快)によく気をつけていて世間においての比較をしない。世の人々は、比較するが故に心荒むものである。この心の動揺が発生すると心に葛藤が生まれ荒波が圧制する故に世の人々は、自らが作りなす荒波に溺れるのである。それを知って修行者は、自らの人間的思考の運動(快⇔不快)を制し、煩悩に溺れっることなく世の中を遍歴せよ。
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