人は、輪廻転生する。ある人は、平和を求めて、あるいは戦いに勝つために、また、ある人は、恋人を求めて、あるいは、復讐のために、またあるいは助けるために、実に様々な願望によってこの世に生まれてくる。ある人は未来に望みを託し、ある人は、過去に立ち戻り、様々な星に生まれそれを織りなし到達し、また終わる。しかしながら、この無常の世でその想いは満たされることはない。なぜならば変化するからである。運動するからである。その満たされぬ思いから、無常の身体に入り、無常のものに執着をし、迷い彷徨い求める人々は、この世から遠ざかる厭離からほど遠い、この世の中は、実に想いが時間を作り出し、人を動かすものは欲望だからである。それを止めるものは真理に他ならない。この世の無常を知り、苦を知り、わがものという想いを離れたものかれこそは、彼の岸へ到達する道を視たものなのである。
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