スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ 洞窟についての八つの詩句772の解説

スッタニパータ 洞窟についての八つの詩句772の解説

772 窟(いわや)(身体)のうちにとどまり、執着し。多くの(煩悩)に覆(おお)われ、迷妄(めいもう)のうちに沈没している人、ーこのような人は、実に(遠ざかり離れること)(厭離)(おんり)から遠く隔(へだ)たっている。実に世の中にありながら欲望を捨て去ることは、容易ではないからである。

 

 

人は、人間という動物の身体に入り、目の前に現れる現象に対して、あれこれと思考する。その思考は、やむことなく煩悩の対象を追いかけ、掴んでは、また次の対象を追いかける。実にそのような人々は、対象を手放す事をせず、対象を追いかける。この世は無常であるから、その対象が離れるときに、対象を掴んで離さない人々は、苦を生じるのである。故に次の対象を求め、迷い彷徨う。聖者はそれを知って、自らの思考を止めて、対象を手放し、その対象と共に苦しみをも手放して、苦しみの対象から遠ざかり、遂には真理を見て、安穏に至ったのである。

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