スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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2018年

スッタニパータ  武器を執ること 935の解説

935 殺そうと争闘する人々を見よ。武器を執(と)って打とうとしたことから恐怖が生じたのである。わたくしがぞっとしてそれを厭(いと)い離れたその衝撃を宣(の)べよう。

 

 

 

 

殺そうと争闘する人々を見よ。武器を執(と)って打とうとしたことから自らも打たれる恐怖が生じたのである。わたくしがぞっとしてそれを厭(いと)い離れたその衝撃を宣(の)べよう。争闘する人々もまた人間的思考の運動をしているのである。それは、打ち⇔打たれるである。それは運動をするので、あるときは打ちあるときは打たれる。それは、たとえ打ったとしても、必ず打たれると言う逆の現象がついてまわるのである。人間的思考の運動による欲望には必ず逆の恐怖がついてまわることを知って、修行者よ、人間的思考の運動を制して中道を歩め。

 

スッタニパータ  迅速 934の解説

934 かれは、みずから勝ち、他にうち勝たれることがない。他人から伝え聞いたのではなくて、みずから証する理法を見た。それ故に、かの師(ブッダ)の教えに従って、怠ることなく、つねに礼拝して、従い学べ。」ーこのように師(ブッダ)はいわれた。

 

 

 

かれは、みずからの人間的思考の運動による反応の仕方(快⇔不快)に勝ち中道を保ち、他にうち勝たれることがない。他人から伝え聞いたのではなくて、みずからの運動を制し中道を保つことによって、理法を見た。それ故に、かの師(ブッダ)の教えに従って、怠ることなく、つねに自らの反応の仕方に気をつけ、中道に帰して学べ。」ーこのように師(ブッダ)はいわれた。

 

スッタニパータ  迅速 933の解説

933 修行者はこの道理を知って、よく弁(わきま)えて、つねに気をつけて学べ。諸々の煩悩(ぼんのう)の消滅した状態が「安らぎ」であると知って、ゴータマ(ブッダ)の教えにおいて怠ってはならない

 

 

 

修行者はこの道理を知って、人間的思考の運動にもとづいた口の業を作らずよく弁(わきま)えて、つねに人間的思考の運動による反応の仕方に気をつけて学べ。人間的思考の運動を制止し、諸々の煩悩(ぼんのう)の消滅した状態が「安らぎ」であると知って、ゴータマ(ブッダ)の教えにおいて怠ってはならない。

スッタニパータ  迅速 932の解説

932 諸々の出家(しゅっけ)修行者やいろいろ言い立てる世俗人に辱(はずかし)められ、その(不快な)ことばを多く聞いても、あらあらしいことばを以て答えてはならない。立派な人々は敵対的な返答をしないからである。

 

 

 

諸々の出家(しゅっけ)修行者やいろいろ言い立てる世俗人に辱(はずかし)められ、その不快なことばを多く聞いても、人間的思考の運動による反応の仕方(快⇔不快)をしないように注意し、あらあらしいことばを以て答えてはならない。立派な人々は、人間的思考の運動による反応の仕方をしないからである。修行者は、目の前に現れる現象に対して、人間的思考の運動による反応の仕方を制して、怒り、貪り、迷いで返すことなく、荒波を作ることなく、中道を歩むものである。

 

スッタニパータ  迅速 931の解説

931 虚言をなすことなかれ。知りながら詐(いつわ)りをしないようにせよ。また生活に関しても、知識に関しても、戒律や道徳に関しても、自分が他人よりもすぐれていると想ってはならない。

 

 

 

 

人間は、人間的思考の運動(快⇔不快)によって、欲するものを得るために、あるいは、嫌うものを排除するために虚言をなすことなかれ。その欲望にかられて知りながら詐(いつわ)りをしないようにせよ。また生活に関しても、知識に関しても、戒律や道徳に関しても、人間的思考の運動(優⇔劣)の想いによって、自分が他人よりもすぐれていると想ってはならない。全ての人間的思考の運動による荒波を制して、修行者よ、今年こそは、彼の岸へ到達せよ。