スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ  最上についての八つの詩句796の解説

スッタニパータ  最上についての八つの詩句796の解説

796 世間では、人は諸々の見解のうちで勝(すぐ)れているとみなす見解を「最上のもの」であると考えて、それよりも他の見解はすべて「つまらないものである」と説く。それ故にかれは諸々の論争を超えることがない。

 

 

世間では、人間的思考の運動によって、勝れている⇔つまらないものという運動をしている。そうして人は諸々の見解のうちで勝(すぐ)れているとみなす見解を「最上のもの」であると考えて、それよりも他の見解はすべて「つまらないものである」と説く。それ故にかれは諸々の論争を超えることがない。それぞれの見方によっては勝れあるいは劣るのである。そして論争を呼ぶ。聖者は見方が人間的思考の二元ではない。それぞれの見方を尊重し、たたえ合う。実に世の中には様々な見方がありそれぞれが貴重なのである。それを知って自らの一方的な見解を打ち破り、人間的思考の運動を制したとき、かれの目の前には新たなる境地が見えてくるのである。

 

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