915 〔問うていわく、ー〕「太陽の裔(すえ)である偉大な仙人(ブッダ)、あなたに、遠ざかり離れること平安の境地とをおたずねします。修行者はどのように観じて、世の中の何ものをも執することなく、安らいに入るのですか?」
916 師(ブッダ)は答えた、「〈われは考えて。有る〉という〈迷わせる不当な思惟〉の根本をすべて制止せよ。内に在するいかなる妄執をもよく導くために、常に心して学べ。
師(ブッダ)は答えた、「われは考えて。(有る⇔無い)という迷わせる不当な人間的思考の運動である根本をすべて制止せよ。内に在するいかなる妄執すなわち二元の運動をもよく制して導くために、常に心して学べ。人間は、この世の中において、生起と、消滅するのを見て、「有る⇔無い」と言う両極端の思考に至るのである。この運動が人間の根本煩悩であり、執着のもとである。修行者は、この運動を制する技術を常に心して学び世の中にはびこる執着をのりこえ安らぎに至れ。
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