スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ 死ぬよりも前に855の解説

スッタニパータ 死ぬよりも前に855の解説

855 平静であって、常によく気をつけていて、世間において(他人と自分と)等しいとは思わない。また自分が勝(すぐ)れているとも思わないし、また劣(おと)っているとも思わない。かれには煩悩(ぼんのう)の燃え盛(さか)ることがない。

 

 

人間的思考(快⇔不快)の運動を止めていない状態では、感情の起伏、すなわち快⇔不快の感情が交互に渦巻く。その感情の起伏によって、他人と比較しては、優劣をつけ、その状態によって、感情も運動をするのである。すなわち、勝れていると思えば、感情が高ぶるし、劣っていると思えば消沈する。このような運動を繰り返しているのである。聖者は、その感情を、常に中道に保って、平静であって、常に感情の運動に気をつけていて、世間において他人と自分とを等しいとは思わない。また自分が勝れているとも思わないし、劣っているとも思わない。他人より勝れているから解脱出来るのではない。また、等しいからで脱出来るのではない。また劣っているから解脱できないのではない。このような感情の起伏を制し、安穏に満ちているかれには煩悩(ぼんのう)の燃え盛(さか)ることがない。

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