スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ 老い807の解説

スッタニパータ 老い807の解説

807 夢の中で会った人でも、目がさめたならば、もはやかれを見ることができない。それと同じく、愛した人でも死んでこの世を去ったならば、もはや再び見ることができない。

 

 

夢の中で会った人でも、目がさめたならば、もはやかれを見ることができない。それと同じく、愛した人でも死んでこの世を去ったならば、もはや再び見ることができない。この世は、夢の如く、泡の如くである。そこには愛があり、また苦がある。その愛した同等の苦も存在する。愛する人と出会った時の最高の喜びは、別れの時のどうしようもない苦しみへと変化する。まさに、この世は表裏一体だと知れ。人は、人間的思考の運動により、快すなわち喜びしか眼に入らない。この二元の運動の世界には、必ず同等であり、逆の作用が存在する。まさに、人間的思考の運動を止めない人間は、操り糸に繋がれた人形の如く結ばれている。何かを取れば、逆のものが彼に襲いかかる。修行者は、良きも悪きも双方をしっかり観て世の中を遍歴せよ。

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