スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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06月

スッタニパータ 学生ドータカの質問1066の解説

1065 バラモンさま。慈悲(じひ)を垂(た)れて、(この世の苦悩から)遠ざかり離れる理法を教えてください。わたくしはそれを認識したいのです。わたくしは、虚空(こくう)のように、乱され濁ることなしに、この世において静まり、依りすがることなく行いましょう。」

 

1066 師は言われた、「ドータカよ。伝承によるのではない、まのあたり体得されるこの安らぎを、そなたに説き明かすであろう。それを知ってよく気をつけて行い、世の中の執著(しゅうじゃく)を乗り超えよ。」

 

師は言われた、「ドータカよ。伝承によるのではない、自らの人間的思考の運動(快⇔不快)を制し、まのあたり体得されるこの安らぎを、そなたに説き明かすであろう。それを知ってよく気をつけて行い、世の中の執著(しゅうじゃく)を乗り超えよ。」

スッタニパータ 学生ドータカの質問1064の解説

1063 「わたくしは、神々と人間との世界において何ものも所有せずにふるまうバラモンを見ます。あまねく見る方(かた)よ。わたくしはあなたを礼拝いたします。シャカ族の方(かた)よ。わたくしを諸々の疑惑から解き放ちたまえ。」

 

 

1064 「ドータカよ。わたくしは世間におけるいかなる疑惑者をも解脱(げだつ)させ得ないだろう。ただそなたが最上の真理を知るならば、それによって、そなたはこの煩悩(ぼんのう)の激流を渡るであろう。」

 

 

「ドータカよ。わたくしは世間におけるいかなる疑惑者をも解脱(げだつ)させ得ないだろう。ただそなたが自らの人間的思考の運動(快⇔不快)を制した観察によって最上の真理を知るならば、それによって、そなたはこの煩悩(ぼんのう)の激流を渡るであろう。」

スッタニパータ 学生ドータカの質問1062の解説

1061 ドータカさんがたずねた、「先生!わたくしはあなたにおたずねします。このことをわたくしに説いてください。偉大な仙人さま。わたくしはあなたのおことばを頂きたいのです。あなたのお声を聞いて、自分の安らぎ(ニルヴァーナ)を学びましょう。」

 

1062 師(ブッダ)が答えた、「ドータカよ。では、この世において賢明であり、よく気をつけて、熱心につとめよ。この(わたくしの口)から出る声を聞いて、自己の安らぎを学べ。」

 

 

師(ブッダ)が答えた、「ドータカよ。では、この世において賢明であり、自らの人間的思考の運動(快⇔不快)によく気をつけて、熱心に観察につとめよ。このわたくしの口から出る声を聞いて、自己の安らぎ=真理を学べ。」

スッタニパータ 学生メッタグーの質問1060の解説

1060 またかの人はこの世では悟った人であり、ヴェーダの達人であり、種々の生存に対するこの執著を捨てて、妄執を離れ、苦悩なく、望むことがない。『かれは生と老衰とを乗り超えた』とわたくしは説く。」

 

 

またかの人はこの世では悟った人であり、修行の達人であり、自らの人間的思考の運動(快⇔不快)を制し、種々の生存に対するこの執著を捨てて、妄執を離れ、苦悩なく、望むことがない。『真理を知ったかれは生と老衰とを乗り超えた』とわたくしは説く。」

スッタニパータ 学生メッタグーの質問1059の解説

1057 「偉大な仙人のこのことばを聞いて、わたくしは喜びます。ゴータマ(ブッダ)さま。煩悩の要素のない境地がよく説き明かされました。たしかに先生は苦しみを捨てられたのです。あなたはこの理法をあるがままに知っておられるのです。

 

1058 聖者さま。あなたが懇切に教えみちびかれた人々もまた今や苦しみを捨てるでしょう。竜よ。では、わたくしは、あなたの近くに来て礼拝しましょう。先生!どうか、わたくしをも懇切に教えみちびいてください。」

 

1059 「何ものをも所有せず、欲の生存に執著しないバラモン・ヴェーダの達人であるとそなたが知った人、ーかれは確かにこの煩悩の激流をわたった。かれは彼岸(ひがん)に達して、心の荒(すさ)びなく、疑惑もない。

 

 

「真理を知り尽くし、何ものをも所有せず、欲の生存に執著しない修行の達人であるとそなたが知った人、ーかれは確かに自らの人間的思考の運動(快⇔不快)を制し、観察によって真理を知り、その悟りによって、この煩悩の激流をわたった。かれは彼岸(ひがん)に達して、心の荒(すさ)びなく、疑惑もない。

 

スッタニパータ 学生メッタグーの質問1056の解説

1056 このようにしていて、よく気をつけ、怠ることなく行う修行者は、わがものとみなして固執したものを捨て、生や老衰や憂(うれ)いや悲しみをも捨てて、この世で智者となって、苦しみを捨てるであろう。」

 

 

このようにしていて、自らの人間的思考の運動(快⇔不快)によく気をつけ、怠ることなく観察を行う修行者は、わがものとみなして固執したものを捨て、生や老衰や憂(うれ)いや悲しみをも捨てて、この世で智者となって、真理を知り、苦しみを捨てるであろう。」

スッタニパータ 学生メッタグーの質問1055の解説

1054 「偉大な仙人さま。わたくしはその最上の理法を受けて歓喜します。その理法を知って、よく気をつけて行い、世間の執著を乗り超えるでしょう。」

 

1055 師が答えた、「メッタグーよ。上と下と横と中央とにおいて、そなたが気づいてよく知っているものは何であろうと、それらに対する喜びと偏執と識別とを除き去って、変化する生存状態のうちにとどまるな。

 

 

師が答えた、「メッタグーよ。上と下と横と中央とにおいて、そなたが気づいてよく知っているものは何であろうと、それらに対する人間的思考の運動(快⇔不快)を制し、喜びと偏執と識別とを除き去って、観察によって真理を知り、変化する生存状態のうちにとどまるな。

スッタニパータ 学生メッタグーの質問1053の解説

1052 「われらがあなたにおたずねしましたことを、あなたはわれらに説き明かしてくださいました。あなたに他のことをおたずねしますが、そうかそれを説いてください。どのようにしたならば、諸々の賢者は煩悩の激流、生と老衰、憂いと悲しみとを乗り超えるのですか?聖者さま。どうかそれをわたくしに説き明かしてください。あなたはこの法則をあるがままに知っておられるからです。」

 

1053 師が答えた、「メッタグーよ。伝承によるのではなくて、いま眼(ま)のあたり体得されるこの理法を、わたしはそなたに説(と)き明(あか)かすであろう。その理法を知って、よく気をつけて行い、世間の執著を乗り超えよ。

 

 

師が答えた、「メッタグーよ。伝承によるのではなくて、いま眼(ま)のあたり体得されるこの理法を、わたしはそなたに説(と)き明(あか)かすであろう。その理法を知って、そなたも、人間的思考の運動(快⇔不快)によく気をつけて観察を行い、理法を知見し、世間の執著を乗り超えよ。

スッタニパータ 学生メッタグーの質問1051の解説

1051 実に知ることなくして執著をつくる人は愚鈍であり、くり返し苦しみに近づく。だから、知ることであり、苦しみの生起のもとを観じた人は、再生の素因(=執著)をつくってはならない。」

 

 

実に知ることなくして自らの人間的思考の運動(快⇔不快)を止められず、執著をつくる人は愚鈍であり、くり返し苦しみに近づく。だから、思考の運動を止める事を知ることであり、苦しみの生起のもとを観じた人は、再生の素因(=運動による執著)をつくってはならない。」

スッタニパータ 学生メッタグーの質問1050の解説

1049 メッタグーさんがたずねた、「先生!あなたにおたずねします。このことをわたしに説いてください。あなたはヴェーダ(修行)の達人、心を修養された方だとわたくしは考えます。世の中にある種々様々な、これらの苦しみは、そもそもどこから現われ出たのですか。」

 

1050 師(ブッダ)は答えた、「メッタグーよ。そなたは、わたしに苦しみの生起するもとを問うた。わたしは知り得たとおりに、それをそなたに説き示そう。世の中にある種々様々な苦しみは、執著(しゅうじゃく)を縁として生起する。

 

師(ブッダ)は答えた、「メッタグーよ。そなたは、わたしに苦しみの生起するもとを問うた。わたしは知り得たとおりに、それをそなたに説き示そう。世の中にある種々様々な苦しみは、人々の反応の仕方である人間的思考の運動(快⇔不快)から来るところの両極端を掴もうとする執著(しゅうじゃく)を縁として生起する。