スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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2018年

スッタニパータ  武器を執ること943の解説

943 虚言(うそ)をつくように誘(ひ)き込まれるな。美しいすがたに愛着を起こすな。また慢心を知りつくしてなくすようにせよ。粗暴になることなく、ふるまえ。

 

 

人間的思考の運動(美⇔醜)を制し、虚言(うそ)をつくように誘(ひ)き込まれるな。両極端の反応により、美しいすがたに愛着を起こすな。また自らの心の動きにも注視し慢心を知りつくしてなくすようにせよ。求めているものが得れなくても両極端の反応の仕方によく気をつけ粗暴になることなく、ふるまえ。

 

スッタニパータ  武器を執ること942の解説

942 安らぎを心がける人は、眠りとものぐさとふさぎこむ心とにうち勝て。怠惰(たいだ)を宿らせてはならぬ。高慢な態度をとるな。

 

 

安らぎを心がける人は、しっかりと目をあげ自らの心に注視し眠りと人間的思考の運動を制するものぐさと無明によるふさぎこむ心とにうち勝て。人間的思考の運動を制する修行に対して怠惰(たいだ)を宿らせてはならぬ。それができたとしても、高慢な態度をとるな。

スッタニパータ  武器を執ること941の解説

941 聖者は誠実であれ。傲慢(ごうまん)でなく、詐(いつわり)りなく、悪口を言わず、怒ることなく、邪(よこし)まな貪りと慳(ものおし)みとを超(こ)えよ。

 

 

 

聖者は常に寂静であれ。人間的思考の運動を制し、何かを得ても傲慢(ごうまん)でなく、快を得るために詐(いつわり)りをいうこともなく、不快を感じても悪口を言わず、怒ることなく、邪(よこし)まな貪りと得たものを手放す慳(ものおし)みとを超(こ)えよ。

スッタニパータ  武器を執ること940の解説

940 そこで次に実践のしかたが順次に述べられる。ー世間における諸々の束縛(そくばく)の絆(きずな)にほだされてはならない。諸々の欲望を究(きわ)めつくして、自己の安らぎを学べ。

 

 

そこで次に実践のしかたが順次に述べられる。ー世間における諸々の束縛(そくばく)の絆(きずな)すなわち名称と形態とにほだされてはならない。それらに対しての人間的思考の運動(快⇔不快)による反応の仕方を制し、諸々の欲望を究(きわ)めつくして、自己の安らぎを学べ。

 

スッタニパータ  武器を執ること939の解説

939 この(煩悩の)矢に貫かれた者は、あらゆる方角をかけめぐる。この矢を引き抜いたならば、(あちこちを)駆(か)けめぐることもなく、沈むこともない。

 

 

この煩悩の矢に貫かれた者は、人間的思考の運動(浮⇔沈)によりあらゆる方角をかけめぐる。この矢を引き抜いたならば、あちこちを駆(か)けめぐることもなく、浮いたり、また、沈むこともない。聖者はこの運動によく気をつけて世の中を遍歴するものである。

 

スッタニパータ  武器を執ること938の解説

938 (生きとし生けるものは)終極においては違逆に会うのを見て、わたくしは不快になった。またわたくしはその(生けるものどもの)心の中に見がたき煩悩の矢が潜(ひそ)んでいるのを見た。

 

 

生きとし生けるものは終極において人間的思考の運動を止める事ができていなければ、違逆に会うのを見て、わたくしは気の毒になった。またわたくしはその生けるものどもの心の中に見がたき人間的思考の運動による煩悩の矢が潜(ひそ)んでいるのを見た。

 

スッタニパータ  武器を執ること937の解説

937 世界はどこも堅実(けんじつ)ではない。どの方角でもすべて動揺している。わたくしは自分のよるべき住所を求めていたのであるが、すでに(死や苦しみなどに)とりつかれていないところを見つけなかった。

 

 

 

世界はどこも寂静ではない。どの方角でもすべて人間的思考の運動(快⇔不快)をしている。わたくしは自分のよるべき住所を求めていたのであるが、すでに人間的思考の運動(生⇔死)を制止できずに死んだものや人間的思考の運動(禍⇔福)による苦しみなどにとりつかれていないところを見つけなかった。

スッタニパータ  武器を執ること936の解説

936 水の少ないところにいる魚のように、人々が慄(ふる)えているのを見て、また人々が相互に抗争しているのを見て、わたくしに恐怖が起った。

 

 

水の少ないところにいる魚のように、交互に運動し、あるときは、殺めあるときは殺められ、逃げ場を失い、人々が慄(ふる)えているのを見て、また人々が相互に抗争して運動(殺め⇔殺められ)しているのを見て、わたくしに恐怖が起った。

 

 

スッタニパータ  武器を執ること935の解説

935 殺そうと争闘する人々を見よ。武器を執(と)って打とうとしたことから恐怖が生じたのである。わたくしがぞっとしてそれを厭(いと)い離れたその衝撃を宣(の)べよう。

 

 

殺そうと争闘する人々を見よ。武器を執(と)って打とうとしたことから人間的思考の運動(打つ⇔打たれる)が生じ恐怖が生じたのである。すなわち、打とうとしたから、打たれる要因を作くったのである。わたくしがぞっとしてそれを厭(いと)い、その運動から離れたその衝撃を宣(の)べよう。

 

スッタニパータ  迅速934の解説

934 かれは、みずから勝ち、他にうち勝たれることがない。他人から伝え聞いたのではなくて、みずから証する理法を見た。それ故に、かの師(ブッダ)の教えに従って、怠ることなく、つねに礼拝して、従い学べ。」ーこのように師(ブッダ)はいわれた。

 

 

かれは、みずからの人間的思考の運動による反応の仕方に勝ち、他にうち勝たれることがない。他人から伝え聞いたのではなくて、みずから中道を極めて証する理法を見た。それ故に、かの師(ブッダ)の教えに従って、怠ることなく、つねに自らの人間的思考の運動を止める事に従い学べ。」ーこのように師(ブッダ)はいわれた。