873 (解脱についての問い)「どのように修行した者によって、形態が消滅するのですか?楽と苦はいかにして消滅するのですか?どのように消滅するのか、その消滅するありさまを、わたくしに説いてください。わたくしはそれを知りたいものです。ーわたくしはこのように考えました。」
対象に対して「ありのままに想う者でもなく、誤って想う者でもなく、想いなき者でもなく、想いを消滅した者でもない。自らの人間的思考の運動(快⇔不快)を制し、対象への想いを制し中道を保つものーこのように理解した者の形態は消滅する。けだしひろがりの意識は、想いにもとづいて起るからである。」
想いというものが修行の妨げになるものである。人は想いによって輪廻転生し、生まれてくる。あれこれ修行に対して考える必要は無いのである。修行者が実践すること、それは、想いを止め、自らの人間的思考の運動(快⇔不快)を止め、中道を保つこと。それが「名称と形態との消滅」=「輪廻からの解脱」へとつながるのである。
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