スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ 武器を執ること938の解説

スッタニパータ 武器を執ること938の解説

938 (生きとし生けるものは)終極においては違逆に会うのを見て、わたくしは不快になった。またわたくしはその(生けるものどもの)心の中に見がたき煩悩の矢が潜(ひそ)んでいるのを見た。

 

 

 

生きとし生けるものは終極においては違逆に会う。すなわち逆さづりにあったような苦しみに襲われるわけだが、人間的思考によって、2つに分け快を追い求めて作り上げてきたものが、終極において全て失われるわけである。それは、究極の苦しみと言えよう。また、わたくしはその生けるものどもの心の中に人間的思考の運動で分けたものを欲する見がたき煩悩の矢が潜(ひそ)んでいるのを見た。その煩悩の矢は自らに向いているのである。これを見ても、修行者は、自らの人間的思考の運動によく気をつけ、その運動を制止して、安穏を観るのである。

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