瞋と言うと怒り、腹立ち、憎しみですが、その気持ちが立ち上がるときによく観察することが大事です。空の悟りで、水相観と言うのがありますが、これは、水が熱せられると水蒸気になる。目には見えませんが、実際気として存在しているので、また温度が下がると水に戻る。更に温度が下がると氷になると言うように無常、常に変化しているわけです。無常なので空というわけですが、これが実感できて空の悟りを得たと言うことになるわけです。同じように、人間の心(自分も他人も)無常、常に状態と共に変化していくので、一時的な感情で自分が何かを言われてしまうこともあるわけです。そのときに瞋で返すのではなく、ああ、あの人はこういう事で今はこの状態なんだ。しばらくすればまた変化するだろうと観れば瞋は立ち上がらないわけです。
空の悟りで瞋を克服する
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