スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ 最上についての八つの詩句797の解説

スッタニパータ 最上についての八つの詩句797の解説

797 かれ(=世間の思想家)は、見たこと・学んだこと・戒律や道徳・思索したことについて、自分の奉じていることのうちにのみすぐれた実りを見、そこで、それだけに執着して、それ以外の他のものをすべてつまらぬものであると見なす。

 

 

世間の思想家は、見たこと・学んだこと・戒律や道徳・思索したことについて、人間的思考の運動(良⇔悪)により、2つに分ける。すなわちこの考えは良い、これは悪いである。そして、自分の好みに基づいて、自分が勧めることがらのみが優れていると考え、その考えに執着をして、それ以外のものは全てつまらぬものであるとみなし排除しようとする。このような思考を人間的思考あるいは両極端の思考と言う。この両極端の運動をする人間は、論争に及び、また、その運動をするが故に禍福の波を作る。自らを褒めたため、他を排除しようとするので、必ずぶつかりあうのである。それを知って、修行者は、この二元の思考を離れたところに安らぎがあると知って、その運動を止め日々気をつけよ。運動を止めた修行者には世の中を平等に観る智慧が存在する。その智慧をもって世の中を照らすのである。

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