スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ 並ぶ応答ー小篇879の解説

スッタニパータ 並ぶ応答ー小篇879の解説

879 かれらはこのように異なった執見をいだいて論争し、「論敵は愚者であって、真理に達した人ではない」と言う。これらの人々はみな「自分こそ真理に達した人である」と語っているが、これらのうちで、どの説が真実なのであろうか?

 

 

 

人には様々な見方がある。そして様々な人間的思考が存在する。自らと同じ見方をしているものを快と見なし、違う見方をするものを不快と見なして論争に及ぶ。すなわち論争に及んだ時点で、かれらは人間的思考なのである。そしてそれぞれが、「論敵は愚者であって、真理に達した人ではない」と言う。これらの人々はみな「自分こそ真理に達した人である」と語っている。自らの見方では真理なのだが違う見方では愚者となる。それを知って聖者は、それぞれの見方を熟知し、それぞれの見方をも知るので論争に及ぶことはない。自らの精神的な貪り、高ぶる心は人間的思考の運動であると知り、自らを制して安穏を観たのである。

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