スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ 最上についての八つの詩句803の解説

スッタニパータ 最上についての八つの詩句803の解説

803 かれらは、妄想分別をなすことなく、(いずれか一つの偏見を)特に重んずるということもない。かれらは、諸々の教議のいずれかをも受け入れることもない。バラモンは戒律や道徳によって導かれることもない。このような人は、彼岸に達して、もはや還(かえ)ってこない。

 

 

 

かれらは、人間的思考の運動を止め、妄想分別することなく、いずれかの偏見を特に重んずることもない。世の中には、様々な教義が存在するが、そのいずれかを選んで熱中することはない。修行者は、戒律や道徳を守りさえすれば、解脱できるのでもない。人間は、実に様々な事象についてすぐに分ける癖がついている。これは、教えに対してもであり、戒律や道徳に対してもである。この教えは正しい、この教えは間違えていると人間的思考の運動をして分別をする。そして自分が奉じている教え以外のものを信じている人々を排除しようとする。戒律や道徳に対しても、守った人間は素晴らしく、守らない人間は排除しようとする。このような人間的思考の運動をするのである。そして、自らに対しても、この教えを守っている自分は素晴らしいとか、戒律が守れなければ、ダメな人間だと心が運動する。聖者は、全ての人間的思考の運動を静止するものである。このように両極端の運動を止めて動揺することのない聖者、かれは、もはや彼の岸に到達してもはや還ることはない。

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