スッタニパータ suttanipata

スッタニパータは、お釈迦様が実際にお話しされたことばです。

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スッタニパータ 洞窟についての八つの詩句776の解説

スッタニパータ 洞窟についての八つの詩句776の解説

776 この世の人々が、諸々の生存に対する妄執にとらわれ、ふるえているのを、わたしは見る。下劣な人々は、種々の生存に対する妄執を離れないで、死に直面して泣く。

 

 

 

人間は、想いによってこの無常の書に生まれてくる。そして、諸々の生存状態に対する想いあるいは、こだわりにとらわれ、時間と共に失われてゆく状態に、またそれを得るために不正に走ったことを悔やみふるえているのをわたしは見る。人間的思考に運動をしている人々は、生存に対する強い 執着を離れることができず、死に直面して泣く。想いはまだ尽きぬのである。そしてまた生まれて来る。人間的思考の想いが得られたとしても、死ねば、名が残るだけである。この無常の世に想いによって生まれてくる人々は、その人間的思考の想いを得るべく想いを追い求めるのであるが、それは運動をするので、ある時は、それが表れ、ある時は、全く逆の現象が起きる。修行者はそれを知って、人間的思考の想いには、苦しみが付着していることを知って、常に人間的思考の運動に気をつけその運動を静止して、遂には、この無常の世を離れるのである。

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